ビフィズス菌BB536が入っている「ビヒダス プレーンヨーグルト」は、特定保健用食品(トクホ)としてお客さまから「健康維持のお守り」と愛されています。腸内環境の改善に活躍するビフィズス菌について寄せられる質問から、知っておくともっと健康に役立つ知識を、森永乳業株式会社マーケティング統括部の岡田祐美子さんに聞きました。
―― お客さまの声は、どのように商品開発に反映されているのですか。
メールや電話などで寄せられたご質問、ご感想、ご意見は「お客さま相談室」という窓口に集まり、データベースに蓄積されて社内の各部門の商品の改良・改善に活かされています。
―― 具体的には、どんなものがありますか。
「おいしい」と一言だけのこともあれば、ビヒダス プレーンヨーグルトへのご感想として「おなかの調子が良くなった」「便通が良くなった」という声も多く寄せられています。「高齢の母の食が細くなって困っていたが、ビヒダスヨーグルトを食べてくれて喜んでいる」という方や、「朝、忙しい時に、子どもが嫌がらずに食べてくれるので助かる」というお母さんの声からは、喜んでいただいている様子がとてもよく伝わってきます。
また、こちらの想定を超えるようなお声をいただくこともあります。ここ最近で印象深かったのは、ビヒダス プレーンヨーグルトの空き容器がピラミッドのように高く積み上げられたお写真を、「5年間で490個食べた」というメッセージとともにお送りいただいたことですね。ほかにも、容器の内蓋を使って千羽鶴を折って送ってくださったお客さまもいらっしゃいました。
お客さまの声を読むと、ビヒダスシリーズが毎日の生活に溶け込んでいるというか、お邪魔させていただいているというか、本当に身近に愛されているという実感がわいてきますし、すごくうれしくなって「よし、仕事、頑張ろう」という気持ちになります。
―― 商品開発や改善に結びついたケースがあれば教えてください。
あるとき、「冷蔵庫で吹き出し口の近くに置いていたら、ヨーグルトが分離してしまった」というご指摘をいただきました。私たちが想定していなかったことなので、こちらで検証すると、強い冷気に当たってヨーグルトが一度凍ってしまった可能性がありました。そこで、このことをホームページの「よくいただくご質問」のコーナーに掲載して注意を呼びかけました。
ほかにも、「容器のふたをはがしやすくしてほしい」というご要望は、パッケージの改良につながりました。「こんなフレーバーや味がほしい」という声がもとになり、開発に結びついたこともあります。お応えすることが難しい場合もありますが、研究所との協力で実現できた商品もあります。このようなお声を受けながら、ビヒダスシリーズは多くのラインナップを持ち、2024年9月現在、たくさんのお客様のご支持いただく中でヨーグルト17種類、サプリメント2種類まで広がっています。
―― 「ビヒダスヨーグルトは1日のうちのいつごろ食べたらよいですか」という質問が「よくいただくご質問」コーナーに掲載されています。
口からとったビフィズス菌は腸を通過する間に、身体に良い物質を出す、腸内に常在する善玉菌をサポートする、など腸内環境を良くしてくれます。だから毎日食べ続けることが大切です。習慣にしやすい時間帯、例えば朝食後などに召し上がるのをおすすめしています。食後は、ビフィズス菌に対する胃酸の影響も少なくなります。
―― 厳しい声が届くことはありませんか。
ありますが、そうした反応をもらえること自体、ビヒダスシリーズに興味や関心を持っていただいている証拠です。研究所のスタッフと一緒に、少し落ち込むこともありますが、「どこから、このギャップが生まれたんだろう?」と原因を見つけて改善していく楽しさがあります。ビヒダスシリーズがより良く変わっていくヒントや反省点になり、どんなお声も非常にありがたく思っています。
―― 最近、ビフィズス菌をはじめとした腸内細菌への関心が一段と高まっています。お客さまからのご質問の変化も感じられますか?
私は10年以上、ヨーグルトのマーケティングを担当しています。「腸活」という言葉そのものは10年前にもありましたが、当時は主に便通にかかわるものでした。その後、徐々にお客さまが「腸内フローラ」について話されるようになり、最近は「脳腸相関」への関心も高まっています。お客さまの知識が深まるにつれ、ビフィズス菌入りヨーグルトへの期待も一段と高まってきたと実感しています。最近も「腸活レシピがほしい」という要望が販売いただいている店舗経由で届きました。
―― これからについて、お聞かせください。
50年以上にわたる森永乳業のビフィズス菌研究をベースに、「おなかの健康」を基点として、お客さまの、よりおいしく楽しい毎日のために貢献していきたいと思っています。お客さまのニーズも今後、どんどん変わっていくでしょう。それに合わせてビヒダスもどんどん進化していけるように、これからもお客さまとのコミュニケーションをしっかりとり続けたいと思います。