「腸に届いて、脳に働く?」今、専門家から注目を集める「脳腸相関」。森永乳業は、半世紀にわたるビフィズス菌研究の新たな成果として、ビフィズス菌が大腸を通して脳に働き、記憶力の維持をサポートすることを解明しました。この機能性や商品について、お客様からよくいただく疑問にお答えしていきます。
―― 「脳と腸に関わりがあることに驚いた」というお客様がおられます。
尾田 脳と腸は密接に関係し合っているといわれています。例えば、緊張するとおなかが痛くなったり、おなかの調子が悪いと気分が優れなかったりします。また、私たちは昔から「腹をすえる」「腹をくくる」といった表現で心情を表してきました。昔の方はこれら2つがつながっていることを経験的に感じていたのかもしれません。このように脳と腸の関係は「脳腸相関」と呼ばれ、腸内環境が脳の働きに関わっていることがわかってきています。
渕本 そうした背景から、森永乳業が保有するビフィズス菌の中に、脳に働く菌株がないかと研究を進め、「ビフィズス菌MCC1274」に、認知機能の一部である記憶力を維持する働きがあることをみつけました。
―― 「ビフィズス菌MCC1274」について、もう少し詳しく教えてください。
尾田 森永乳業ではエビデンスにこだわって研究を行っています。ビフィズス菌MCC1274については、16週間にわたって試験を行いました。ビフィズス菌MCC1274を摂取したグループと、プラセボ※1を摂取したグループを比較する臨床試験を行い、「即時記憶」「遅延記憶」「視空間・構成」という三つの領域で有意な結果を得られました。
「即時記憶」は簡単にいうと、いま聞いたことをすぐ思い出せるかです。「遅延記憶」は、一定期間が経過したあとに思い出せるか。「視空間・構成」は、地図をちゃんと読めるか、道を迷わずに進めるかといったことに関わります。車の運転中に他の車両との位置関係を把握する力でもあります。
渕本 このような機能性表示食品として必要なデータだけでなく、その背景となる深い研究と豊富な基礎データがあり、専門家からも高く評価されています。このことは、私たちが商品をおすすめする際の自信にもなり、お客様からの高い信頼につながっていると思います。
―― いつまで続ければよいのか?というお問い合わせもあります。
尾田 先にお話ししたように、ビフィズス菌MCC1274をつかったヒトの臨床試験で16週間摂取した結果、認知機能の一部である記憶力を維持することが分かっています。お客様には、「まずは16週間続けてみてください」とお答えしています。
渕本 整腸や便通改善は比較的短期間で効果を実感しやすいですが、記憶対策では「認知機能の維持」がポイントです。何もしなければ誰もが加齢によって衰えていきます。しかし、ビフィズス菌MCC1274の摂取で「変わらず認知機能を維持できている」とふとした時に実感していただけると思います。
渕本 ビフィズス菌はもともと、おなかの中にいる「常在菌」です。さらに、ヨーグルトなどで長年食されてきた、という安心感も魅力だと思います。口から食べたビフィズス菌は、何日かすると体外に排出されますが、おなかの中にいる間に酢酸などの有用な物質を出すといった、良い働きをします。
また、続けやすさもポイントの一つです。「ヨーグルトはすでに毎日の食生活に根づいているものなので、ふだんの食事の中でおいしく対策していただけると思います。ただ、すべてのヨーグルトで記憶対策ができるわけではないので、パッケージをよく見て選んでください。
尾田 「記憶対策サプリ」は、チャック付きのパウチ入りで、外出や旅行にも携帯できます。手軽にどこでも摂取できることに好評いただいています。
―― なぜ、森永乳業はビフィズス菌の研究や商品開発に力を注ぐのでしょう。
渕本 森永乳業は育児用ミルクと赤ちゃんの健康を研究するなかで、赤ちゃんのおなかの中のビフィズス菌に着目しました。以来50年以上、ビフィズス菌を研究しています。さらに、ヒトとの相性のよさから、「ヒトのビフィズス菌」にこだわっています。
ビフィズス菌は人類の祖先の時代からずっと共生関係にあります。久しくヒトと一緒に生き、ともに進化してきた腸内細菌であり、ヨーグルトなどを通して長く食べられてきた歴史もあります。
尾田 お客様と接するたびに、森永乳業への信頼感の高さを感じます。だから、パッケージには「森永」や、森永乳業のロゴマークの「M」マークを目立つように入れています。「ビフィズス菌研究50年以上」という歴史も、私たちの商品が信頼される理由の一つになっていると考えています。
※1プラセボ:外見、味、重さ等では見分けがつかないが、有効成分が入っていないもの