「乳」の知識

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牛乳が白いのはなぜ?

光が細かい粒にあたる「乱反射」という現象で白く見えます。
牛乳中には、たんぱく質や脂肪でできている、目には見えない程の細かい粒子がたくさんあり、この粒子に当たった光が乱反射し、白く見えるのです。雲や波が白く見えるのも同じ現象です。
粒子について詳しく説明すると、牛乳中にカゼインというたんぱく質が水に溶けてカルシウムと結合してカゼインカルシウムとなり、さらにリン酸カルシウムやリン酸マグネシウムなどと結びついて、粒子となって牛乳中に拡がっています。脂肪も脂肪球という粒の形で無数に浮遊しています。

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牛が一日に出す牛乳の量はどれくらい?

一頭の乳牛は一日に約20リットルの牛乳を出すといわれています。

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牛乳の殺菌方法を教えて!

日本では法令で「保持式により63℃で30分加熱するか、又はこれと同等以上の殺菌効果を有する方法で加熱殺菌すること」と決められており、次の方法が実用化されています。

  1. 63℃~65℃ 30分 低温保持殺菌
  2. 75℃以上 15分 高温保持殺菌
  3. 72℃以上 15秒以上 高温短時間殺菌
  4. 120℃~150℃ 1~3秒 超高温瞬間殺菌

このうち現在主流となっているのが、昭和30年代から使われている超高温瞬間殺菌(UHT)です。この方法は、非常に高い殺菌効果があり、低温保持殺菌に比べ1万倍の殺菌効果があるといわれ、保存性もよいといわれています。なお、どの殺菌方法によっても、牛乳の栄養価や吸収率は変わりません。

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牛乳パックに大きく書かれている3.5や3.8とは、どういう意味?

牛乳中にはいろいろな栄養分が含まれており、その1つに脂肪分があります。この数字はその脂肪分の含まれる率をパーセントであらわしたもので、3.5なら牛乳100g中に脂肪分3.5gが含まれていることを意味します。3.8なら脂肪分が3.8g含まれていることになります。これらは、脂肪分を調整してこの濃さにしているのではなく、この数字を満たす生乳を使って牛乳を作っています。

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「成分無調整」ってどういう意味?

牛乳の成分は、乳牛により個体差があり、また飼料の成分・季節・地域・乳を出す時期などによっても変わります。一般に夏より冬の方が脂肪分や、固形分は多くなります。
「成分無調整」とは、牛乳の成分を調整していないという意味で、自然のまま、成分を調整していないことをお知らせするために、「成分無調整」と表示しています。

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牛乳・加工乳・乳飲料の違いは?

牛乳:乳牛からしぼったままの生乳(せいにゅう)だけを原料にしたもので、他のものは一切加えていません。

加工乳:生乳、クリーム、バター、脱脂粉乳などの乳製品を原料としたもので、成分の調整ができ、濃いタイプや脂肪分の少ないタイプが作られてます。

乳飲料:生乳・牛乳・乳製品などを原料とし、他にビタミン、カルシウム、コーヒー、果汁など乳製品以外のものを加えたもので、栄養強化タイプや嗜好品(しこうひん)タイプなどがあります。牛乳・加工乳・乳飲料の種類は、容器にはっきり書くように法律で決められてます。

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どうして牛乳は冷蔵保存なの?

牛乳は栄養が豊富なため、乳牛からしぼった後は細菌が増殖して傷みやすいため、冷蔵で保存する必要があります。

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牛乳(紙パック)はどうやって保存すればいいの?

  1. 冷蔵庫の中で横にならないようにしましょう。
  2. しっかりと口を閉じないと冷蔵庫の中のいろいろなにおいが移ることがあります。
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賞味期限(開封前)とはどういう意味?

開封していない状態で、冷蔵保存(10℃以下)にした場合に、味や安全性の品質が保たれる期間です(ロングライフ商品を除く)。開封後はできるだけ早く(目安として2日間)飲むようにしてください。

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賞味期限が過ぎた牛乳を飲んでも大丈夫?

賞味期限というのは、きちんと冷蔵され開封していない状態で、安心しておいしく飲んでいただける期間の目安です。その日を過ぎたので、飲めなくなるということではありません。ただし、一度開封すると、牛乳は栄養が多く、いたみやすいので、期限にかかわりなく早めに飲むようにしてください。

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どうして、「カルシウムを摂るなら牛乳」なの?

カルシウムは骨を作るのに最も大切な栄養素ですが、日本人の食事にはカルシウムが不足しているといわれています。牛乳には、カルシウムの量が多く含まれているだけでなく、吸収の点でも優れています。カルシウムの吸収率は、小魚33%、野菜19%に対し、牛乳は約40%で最も効率よく吸収されます。これは、牛乳中のたんぱく質や乳糖が吸収率を高めているからだといわれています。「森永牛乳」200mlには227mgのカルシウムが含まれており、これで成人の目標量(1日600mg~650mg)の約3分の1を手軽に摂ることができます。

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牛乳は一日にどれくらい飲んだらいいの?

子供から大人まで一日200ml位飲むとよいでしょう。 特に、10才~15才の成長期は背が伸び体重も増えますので一日400ml位飲むとよいでしょう。そして外で運動すれば、骨が丈夫になります。

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冷たい牛乳を飲むと下痢しやすいのはなぜ?

牛乳に限らず冷たい飲みものを一気に飲むと腸を刺激してお腹がゆるくなることがありますが、牛乳を飲むと、実際にお腹にガスがたまったりゴロゴロする人も少なくありません。これは牛乳中の糖質である乳糖を消化する酵素「ラクターゼ」の小腸での分泌が少ない人では、乳糖が大腸まで届いて、腸内の浸透圧を高めて水分量を増加させたり、大腸内の細菌が乳糖を餌として利用する際にガスが発生したりすることが原因です。このような人は、温めた牛乳を少しづつかむように飲んだり、ヨーグルトやチーズを食べるのがよいでしょう。ヨーグルトは乳酸菌で発酵させ、乳糖が一部分解されていますし、チーズは作る途中で乳糖がほとんど除かれています。

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牛乳を温めると表面に薄い膜ができるのはどうして?
食べても大丈夫?

これはラムスデン現象といわれ、牛乳が40℃以上になると表面の水分が蒸発し、表面の乳成分の濃縮凝固が起こり膜ができるのです。豆乳を温めて作られる「ゆば」も同じ原理です。膜の成分は、最初にできるものは脂肪約70%、たんぱく質約20~25%で、加温時間が長くなるほど脂肪分が少なく、たんぱく質の多いものになります。このように膜に含まれているのは栄養成分だけですので、食べても問題ありません。

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牧場で飲む牛乳がおいしい理由は?

牧場で飲んだ牛乳が、脂肪が浮いてクリーム層になっていたのであれば、均質化(※)していない牛乳だと思われます。最初の一口でこのクリーム層を飲むと、濃い味が口に広がって、おいしいと感じ、逆に、クリーム層の下は脂肪分が少なく薄く感じます。お店で売られている牛乳は均質化されていて、脂肪球が小さくなっていますが、中身が薄いわけではありません。牧場の広々とした場所では、気分が解放されますので、いっそうおいしく感じるのだと思われます。

※均質化とは?
牛乳の脂肪分を細かくすることです。ホモジナイザーという装置で牛乳を細かいすき間から高圧で押し出すことで、脂肪球を小さくします。均質化(ホモジナイズ)により、牛乳の脂肪球が浮いてこないので、始めから飲み終わるまで均一な味わいとなります。また、脂肪球やたんぱく質の粒子が細かくなるので消化吸収がよくなります。

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牛乳パックをうまく開封する方法を教えて!

以下の方法で開封ください。なお、開ける前に手をきれいに洗ってください。

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牛乳パックから牛乳がもれてしまうのはなぜ?

買うときに、お店での陳列状態に気をつけましょう。こんな場合がもれる原因になります。

  1. 牛乳パックを横にしていないか。
  2. 牛乳パックの上に牛乳パックを積み上げていないか。
  3. 牛乳パックの角が何かにぶつかって、つぶれていないか。

※牛乳パックは冷蔵ショーケースの中で保存するものです。運ぶときに気をつけることとして、自転車の買い物カゴで振動を与えたり、ぶつけたり、また指でひっかけて持たないようにしましょう。もれる原因になります。においの強いもの(ナフタリン、生魚など)といっしょに運ぶとにおいが移ることもあるので、気をつけましょう。

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牛乳パックはどんな材質や構造?

紙の両面をポリエチレンでラミネート(圧着)しているので、もれを防止でき、外から水などがしみこむのを防ぐことができます。

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