Sustainability Management Promotion System

サステナビリティ経営
推進体制

森永乳業グループでは、サステナビリティ経営の実現のために「社員一人ひとりがサステナビリティを自分事化することが重要である」という考えのもと、社会課題の解決と収益力向上の両立を目指し、全社活動と現場活動に取り組んでいます。

中長期的な視点で各課題に取り組んでいくため、全社活動と現場活動の両輪で推進することで、サステナビリティ経営の早期実現を目指しています。全社活動では、2030年度を目標年度としたグループ共通の目標である「サステナビリティ中長期計画2030」の推進。現場活動では、当社グループの全ての事業所における現場ならではの「事業所サステナビリティ活動」を通じたサステナビリティの自分事化に取り組んでいます。

Management

サステナビリティ委員会

社長を委員長、サステナビリティ本部長を副委員長、社内取締役および全本部長を委員として構成し、事務局はサステナビリティ推進部が務めています。半年に1回開催する定例委員会のほか、気候変動対策部会、プラスチック対策部会などの分科会を設置しています。

委員会では、当社が自社の商品・サービス、活動を通じて社会課題を解決し、社会とともに持続的に成長することを目指すため、事業とサステナビリティ活動の融合を目指してロードマップを策定し、これに即した諸活動の推進管理、それに基づいた討議を行っております。

また、討議の内容は取締役会に報告されます。

Management

討議するべき事項及び議論内容

討議するべき事項
  • 当社経営方針に対するサステナビリティ視点での提言
  • 経営理念、10年ビジョンの実現に向けたあるべき姿について
  • 当社を取り巻くサステナビリティに関わる環境、社会課題の対応について
  • 各マテリアリティの進捗報告
  • 各部会からの進捗報告、課題について
  • ポリシー類についての実効性のモニタリング
  • ステークホルダーとのコミュニケーションの内容
  • 環境、社会課題に対する業界団体、同業他社とのパートナーシップについて
  • サステナビリティ経営における社内推進体制の構築、および整備

直近の討議内容

2024年度第1回(2024年5月)

  • 企業が取り組むべきウェルビーイング(外部有識者講演会)
  • ESG外部評価
  • サステナビリティ中長期計画2030 前年度進捗報告
  • TNFDについて
  • 気候変動対策
  • プラスチック対策
  • 人権問題
  • ウェルビーイング
  • 事業所サステナビリティ活動

2023年度第2回(2023年11月)

  • サステナビリティ活動の潮流(外部有識者講演会)
  • サステナビリティ情報開示
  • サステナビリティ中長期計画2030 2023年4月~9月進捗報告
  • グループポリシーについて
  • 気候変動対策
  • プラスチック対策
  • 人権問題
  • ウェルビーイング
  • 事業所サステナビリティ活動

2023年度第1回(2023年4月)

  • サステナビリティ中長期計画2030 前年度進捗報告
  • ESG外部評価
  • 気候変動対策
  • プラスチック対策
  • 人権問題
  • 事業所サステナビリティ活動
  • 海外事業所におけるサステナビリティ活動

事業所でのサステナビリティ活動

当社グループでは、地域コミュニティとの共生やステークホルダーとのコミュニケーション、貢献を通じた一人ひとりのサステナビリティの自分事化を目指し、事業所サステナビリティ活動に取り組んでいます。

サステナビリティ推進リーダー
2021年に、事業所のサステナビリティ活動推進のため、国内グループの80事業所で「サステナビリティ推進リーダー」を任命しました。 推進責任者である事業所長のもと、推進リーダーを中心に、自事業所のサステナビリティ活動のテーマを設定し、取り組みを行っています。

「サステナビリティフォーラム」の開催
全国の推進リーダーが集い、活動推進に向けてのナレッジ共有等を行う相互啓発の機会として、「サステナビリティフォーラム」を年に2回開催しています。

「サステナビリティ大賞」表彰
また、年に1回開催される社内表彰制度「Morinaga Milk Awards(森永ミルクアワード)」に、「サステナビリティ大賞」を設けています。
サステナビリティ大賞は、「事業所にて自律的に行われる地域貢献や環境保全などの活動を讃える賞」であり、事業所のサステナビリティ活動の好事例として、全社的に称え、各事業所にも共有されます。

社員へのサステナビリティ教育

森永乳業グループでは、一人ひとりがサステナビリティを自分事化するため、サステナビリティやSDGs、そして「サステナビリティ中長期計画2030」への理解を深めるため、全社教育活動を行っています。
全グループ社員に対して動画コンテンツやe-ラーニングを提供し、2023年度のe-ラーニングの受講率は92.4%でした。

また、「サステナビリティ中長期計画2030」を理解する機会として、全国の事業所にて、社員参加型のワークショップや勉強会を開催しています。加えて、2023年度は国内26事業所に直接訪問をし、サステナビリティ中長期2030に関する説明、および、意見交換を実施しました。

サステナビリティ推進部

企画グループ、環境マネジメントグループで構成されます。

企画グループ

サステナビリティ中長期計画の企画・立案、サステナビリティ委員会の運営、各事業所におけるサステナビリティ活動の支援、サステナビリティに関する社内外への情報発信、企業文化・組織風土改善施策の立案、実施および推進

環境マネジメントグループ

気候変動を含む全社的な環境対策の企画・推進、環境に関わる戦略全般の立案、ISO14001環境マネジメントシステムの運用・管理、環境活動に関する社内外への情報発信および法令に基づく届け出

Methods for Identifying Priority Issues

マテリアリティの特定方法

経営・事業に与えるリスク・機会の分析や、ステークホルダー視点での優先度評価を通じて、重点的に取り組むべき課題(マテリアリティ)を特定しました。今後も、環境変化に応じたマテリアリティの定期的な見直し・レビューを図ります。

Management
Targets

目標

2022年度を開始年度とした2030年度までのサステナビリティ中長期計画にて、7つのマテリアリティを軸とした取り組み目標を新たに設定しました。

前中期経営計画でのサステナビリティ目標と実績についてはESGデータをご確認ください。

ESGデータ 2019-21中期経営計画のKPIと進捗

マテリアリティ KPI 2023年度実績 2022年度実績 2024年度中間目標 2030年度目標
食と健康 健康への貢献 健康課題に配慮した商品の売上高
(’21年度比)※1
1.1倍 1.1倍 1.2倍 1.7倍
健康栄養に関する研究の論文公表数増加(特許含む) 研究論文公表数 累計82件(2022年度以降)
  • ビフィズス菌MCC1274、シールド乳酸菌®等に関する研究成果が科学雑誌に掲載
  • 当社グループ研究員が「ビフィズス菌生菌末の製造技術および応用製品の開発」にて、文部科学大臣賞 科学技術賞(開発部門)を受賞
論文公表数47件
  • 研究開発機能の強化として、研究本部人員増を実施。
  • 健康栄養に関する研究開発を進める。
健康増進・食育活動への参加者
(’21~’30年度)
2023年度:約12万6千人
延べ人数:29万1千人
2022年度:約10万6千人
延べ人数:16万5千人
延べ35万人 延べ100万人
自社の健康貢献イメージ向上
(コーポレートブランドイメージ調査※2
13% 17.9% - 25%
食の安全・安心 グループ全生産拠点でのFSSC22000などGFSI認証規格(※3)の取得 100% 93%

※国内生産拠点取得率は、100%

認証維持・強化 認証取得・維持
消費者の求める安全・安心のためのトレーサビリティの仕組み化 トレーサビリティの仕組み化を推進 トレーサビリティのシステム化を推進
品質事故ゼロ・法規遵守の取り組み継続
  • サプライヤー監査の継続的な実施
  • 新規サプライヤー採用時に品質監査の継続的な実施
  • 国内自グループ工場の品質監査の継続的な実施
  • サプライヤー監査の実施
  • 新規サプライヤー採用時に品質監査を実施
資源と環境 気候変動の
緩和と適応
Scope1+2 CO₂排出量削減率
(’13年度比)
27.5% 23.0% 23%以上 38%以上
Scope3 GHG排出量削減率
(’20年度比)
9.9% 10.0% 3%以上 10%以上
気候変動に対するBCPが
策定された拠点の割合
100%
※森永乳業(株)国内直系生産拠点のみ。
今後、国内外連結子会社の気候変動BCP策定を行う
100%
※森永乳業(株)国内直系製造事業所のみ。
今後、国内外連結子会社の気候変動BCP策定を行う
100%
環境配慮と
資源循環
国内生産拠点における
ISO14001認証維持率
96%
※国内生産拠点認証100%取得に対する進捗率
96%
※国内生産拠点認証100%取得に対する進捗率
国内全生産拠点
認証取得完了
100%
石油由来バージンプラスチック
使用量の削減率(’13年度比)
25.6% 22.9% 10%以上 25%以上
産業廃棄物の再資源化率
(ゼロエミッションの達成)
99.4% 99.3% 99% ゼロエミッション達成
水資源使用量の削減率('13年度比) 16.6% 14.1% 11%以上 15%以上
排水処理水質の維持・向上 生産拠点の排水処理設備の定期的な点検による適切な排水処理の維持と、増産に応じた設備の増強を実施 生産拠点の排水処理設備の定期的な点検による適切な排水処理の維持と、増産に応じた設備の増強を実施
主要ブランドでの環境配慮設計の適応率 2024年度開示予定 2023年度開示予定 - 100%
持続可能な
原材料調達
RSPO マスバランス認証への切替率 45% 22.8% 80%
(’23年度まで)
100%
(’28年度まで)
FSC認証等環境配慮紙使用割合 93.6% 30.4% 100% -
原材料サプライヤーへの支援拡大 Sedex加入を通じた、サプライヤーの支援拡大 酪農におけるふん尿処理システム「MO(エムオー)-ラグーンfor Dairy」を那須岳麓農場に導入。
人と社会 人権と多様性の
尊重
サプライチェーン全体での
人権ポリシーの遵守
人権インパクトアセスメントの継続的な実施(海外事業所1件、サプライヤー1件)
  • 人権デューデリジェンスの過程である人権リスクアセスメント、インパクトアセスメントの実施
  • 苦情処理メカニズムの構築として、(社)Jacerに加入
人権DDの実行と
対策、継続体制構築
継続遵守
女性管理職比率 6.3% 5.8% 10%以上
(’26年度まで)
20%以上
男性育休取得率 95.8% 90.5% - 100%
介護離職者 3人 1人 0人
重大労働災害発生件数 0件 0件 0件(継続)
社員エンゲージメントレーティング B - - A
人財育成に向けた研修投資額 3.4万円/人/年 3.1万円/人/年 - 4万円/人/年
地域コミュニティとの共生 各事業所での地域活動への参加者延人数
(’21~’30年度)
2023年度:9,640人
延べ人数:19,199人
2022年度:5,927人
延べ人数:9,559人
3万7千人 10万人
地域活動を実施するグループ全体の事業所の割合 100%(国内) 100%(国内) 国内100% グループ内100%

※1 Topics「健康課題に配慮した商品設計」に記載している商品
※2 当社が実施する消費者調査。2021年度は健康貢献イメージが15%
※3 ただし、社内規定に従い、当社得意先からの委託を受け、かつ当該得意先指定の特別な品質管理システムを適用する生産拠点は適用外とする。

TOP