森永乳業グループの事業は食品を基盤としていることもあり、農産物原料や水資源の入手しやすさや、お客さまの嗜好の変化、台風等の気象災害による生産・物流への影響、規制の強化など、気候変動をはじめとした環境の変化による事業活動へのさまざまな影響が考えられます。
2022年度には環境ポリシーを改訂しましたが、事業活動と環境が相互に及ぼし合う影響の低減を目指し、環境課題の緩和と適応に取り組むことを明らかにするとともに、「気候変動」を具体的な環境課題として明記しました。
森永乳業は、TCFD提言に2021年3月に賛同し、取り組みを行ってまいりました。
今後も引き続き気候変動への取り組みと、関連する情報の開示を行ってまいります。
排水処理やボイラーなど環境汚染の原因となる可能性のある設備については、設備毎に法令で定められた遵守すべき事項をまとめ、チェックリストにより法令遵守の確認をしています。また、これらの法令については改正情報を年1回確認するとともに、業界団体等を通じた情報をスムーズに獲得できる体制を整えています。
森永乳業グループでは、本社研究所をはじめ工場、グループ会社でISO14001:2015のマルチサイト認証を取得しています。ISO14001を取得している事業所の割合は、森永乳業・関係会社の食品を製造する事業所中、96%*です。
*2024年9月30日時点の、森永乳業の食品を製造する事業所(11か所)及び国内連結子会社の食品を製造する事業所(16か所)のうち、ISO14001認証に含まれる事業所の割合として。
ISO14001:2015認証取得事業所(2024年9月30日時点)
認証登録範囲:牛乳、乳製品、アイスクリーム、飲料、その他の食品の製造、研究開発及び販売
(※)2024年4月本社移転に伴い、次回外部審査にて住所更新(〒105-7122 東京都港区東新橋1-5-2)を予定しています。
森永乳業グループでは、事業活動に関連して発生する環境負荷の大きさと、地球温暖化等の環境変動が事業活動に与えるリスクと機会を評価し、環境目標となるKPIを設定しています。
これらの取り組みについては、各事業所単位で自事業所の目標に落とし込み、「実行計画表」を用いて月毎に進捗を管理しています。
森永乳業グループでは、ISO14001の教育として認識教育と力量教育を実施しています。認識教育はISO14001認証事業所に所属する全従業員を対象にe-ラーニングを実施しており、事業所単位での講習会を実施し環境についての知識と意識の向上をはかっています。力量教育は、環境に関連した業務に取り組む従業員が、その業務に必要な知識・技能を維持するために行っています。
また、専門的な資格取得の推奨や、外部講習の受講を推進しています。
森永乳業では、環境目標への取り組み、環境法令の遵守確認、環境教育の実施が適正に行われているかどうかを内部監査で確認しています。監査は、事業所内の監査員が行う内部監査と、他事業所の監査員によって行う統括内部監査を行っています。
独自の「内部監査員制度」を採用し、その力量によって1級から4級までの内部監査員等級を認定しており、3級以上認定者が内部監査(自事業所に対する監査)、1級認定者が統括内部監査(自身が所属しない社内事業所に対する監査)の資格を持ちます。2023年度は3級認定のためのセミナーを3回実施し214名が修了、主任内部監査委員向けの研修を1回実施し、29名が参加しました。また1~4級の認定者総数は2,855名でした。
他事業所の監査員によって行う統括内部監査を、2023年度に7サイトで実施しました。
環境マネジメントシステムは外部の審査機関による、年に1回の審査により、ISO14001適合のマルチサイト認証を受けています。