森永乳業グループの事業の軸は、商品やサービスを通じてお客さまに「おいしい」と「健康」をお届けすることです。そしてそれは、自然の豊かな恵みや人々とのつながりを起点にした発見やイノベーションによって今日まで支えられてきました。
事業を永く継続していくためには、地球のあらゆる環境問題や、社会の課題に対する積極的なアクションが必要不可欠だと私たちは考えます。
このサステナビリティビジョンには、事業を通してこれらの課題を解決し、お客さまの日常に笑顔をもたらしたい、豊かな社会と環境に貢献し続けたい、という想いが込められています。
コーポレートスローガンにも掲げる、かがやく“笑顔”を創造し続けるため、私たちはこのビジョンを胸に事業活動を継続して参ります。
私たちは、あらゆるステークホルダーのかがやく“笑顔”のために、基盤となるコーポレートガバナンスをはじめ、「食と健康」「資源と環境」「人と社会」という3つのテーマを軸に活動を行い、サステナビリティビジョンの実現を目指します。
食と健康
乳で培った技術、国内における生乳基盤、森永乳業グループならではの独自素材を活かした商品やサービスを通じて、「健やかな成長」と「健康寿命の延伸」に貢献します
生活者や取引先に提供する食品の安全を保証し、食品の透明性・追跡性を確保することで、安心して手に取っていただける商品を供給し続けます
資源と環境
気候変動に影響する自社およびサプライチェーンの温室効果ガス排出を最小限にするとともに、気候変動による自社事業への影響を低減させます
原材料の調達から消費、廃棄までの全ての工程において環境に与える悪影響を最小化させるとともに、サーキュラーエコノミーを実践します。また、環境保全への取り組みにより環境に与える影響を緩和します
サプライチェーンに影響する環境課題・社会課題の解決に努めるほか、サプライヤーの課題解決の継続支援により、持続可能なサプライチェーンを実現します
人と社会
従業員やサプライヤーをはじめ、商品・サービスを通じて関わる全てのステークホルダーに対し、人権や多様性配慮を実践します。また、社内のD&Iの推進、安全な職場環境の整備や柔軟な働き方の浸透、学習機会の提供により、働きがいのある人間らしい仕事を実現するとともに、企業の多様な価値とイノベーションを創出します
地域の方々への学習機会の提供、地域の環境保全、地域連携協定などを通じて、地域と連携したサステナブルな社会づくりへ貢献します
森永乳業グループがサステナブルな経営を実現していくためには、ステークホルダーとの対話を通じて、自らのあり方を客観的に見直し、サステナビリティ中長期計画をブラッシュアップし、取り組んでいくことが必要であると考えています。
かねてより「お客さま」「株主・投資家」「取引先」「従業員」「地域社会」とは様々な方法でコミュニケーションをとってきておりますが、引き続き丁寧なコミュニケーションを図り、サステナビリティ経営を推進してまいります。
カッコ内:2023年度実績
人権をめぐる有識者ダイアログの実施
森永乳業は人権デューディリジェンスに取り組むために、経済人コー円卓会議日本委員会が運営する「ステークホルダー・エンゲージメントプログラム」に継続的に参加し、サプライチェーン上の人権課題の特定に力を入れています。
2018年には「ビジネスとヒューマンライツに関する国際会議in東京」に出席し、ビジネスと人権に関するグローバルトレンドや、他社事例を学びました。
さらに、海外有識者である、リヴィオ・サランドレア氏(国連開発計画(UNDP)Bangkok Regional Hub ビジネスと人権に関する地域プログラムマネージャー兼チーフアドバイザー)、プヴァン・セルヴァナサン氏(ブルーナンバー財団CEO)と個別ダイアログを実施し、森永乳業グループ人権方針策定に向けて方針案に対してご意見をいただき、2018年11月にご意見を踏まえた人権方針を策定しました。
森永乳業はサステナブルな社会の実現のため、さまざまなステークホルダーと対話・協働しています。
グローバルおよび日本国内での活動において、サステナブルな経営を実践するため下記団体の理念に賛同を表明もしくはメンバーとして参加しています。
団体名 | 参加時期・活動内容 |
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国連グローバル・コンパクト |
2018年4月署名 人権の保護、不当な労働の排除、環境への対応、腐敗の防止の4分野10原則に取り組むこの理念に賛同して参加し、自社の経営にも生かしています |
持続可能なパーム油のための円卓会議 (RSPO:Roundtable on Sustainable Palm Oil) 私たちの進捗状況を https://rspo.org/members/7218でチェックしてください |
2018年3月加盟 世界的に信頼される認証基準の策定とステークホルダーの参加を通じて、持続可能なパーム油の生産と利用を促進する |
持続可能なパーム油ネットワーク (JaSPON) |
2019年4月加盟 パーム油生産における環境面などさまざまな問題を解決するために、日本市場における持続可能なパーム油の調達と消費を推進する |
一般社団法人日本乳業協会 |
2000年3月加盟 牛乳・乳製品についての衛生および品質の向上や、生産技術の改善、知識の普及、消費拡大 ※前身の社団法人日本乳製品協会、社団法人全国牛乳協会、日本乳業協議会より参加 |
全国牛乳容器環境協議会 |
1992年8月加盟 牛乳パックなど紙パックのリサイクルを促進する |
コンシューマー・グッズ・フォーラム(CGF) |
2006年1月加盟 国際的な消費財業界団体。非競争分野における4分野(サステナビリティ、製品安全、ヘルス&ウェルネス、E2EVC)を通じて協働して社会的・環境的課題に取り組む ※前身のCIES(国際チェーンストア協会)より加盟 |
あふの環 |
2021年1月加盟 「持続的な生産消費」に向けた取り組みを進める企業や団体の合同プロジェクト |
TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures:気候関連財務情報開示タスクフォース) |
2021年3月賛同表明 気候変動によるリスク及び機会が経営に与える財務的影響を評価し、ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標について開示することを推奨する提言。この提言に賛同を表明しTCFDコンソーシアムにも加盟しています |
国際酪農連盟日本国内委員会(JIDF) ※2021年4月よりJミルク国際委員会に統合 |
1956年加盟 日本の酪農及び乳業関係者の代表機関としてIDFに加盟し、国際酪農乳業界の科学・技術・経済等の諸問題の解決を国際協力のもとに推進。国際的に関係機関と密接な連絡を図り、日本の酪農及び乳業の振興に寄与する。 ※前身の日本国際酪農連盟より参加 |
CLOMA(クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス) |
2019年加盟 海洋プラスチックごみ問題の解決に向け、業種を超えた幅広い関係者の連携を強めイノベーションを加速するためのプラットフォーム |
人的資本経営コンソーシアム |
2022年加盟 人的資本経営の実践に関する先進事例の共有、企業間協力に向けた議論、効果的な情報開示の検討を行うためのコンソーシアム。 |
ウェルビーイングイニチアチブ |
2023年4月参画 ウェルビーイングに関する産学官連携コンソーシアム。 |
TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures:自然資本関連財務情報開示) |
2023年6月賛同表明。 自然関連のリスクと機会が企業の財務的影響を評価し、ガバナンス、 |
食環境戦略イニシアチブ |
2024年2月参画 食環境に関する産学官連携コンソーシアム |
健康アライアンス |
2023年12月参画 社員の健康をつうじた日本企業の活性化と健保の持続可能性の実現を目指す |
一般社団法人 企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB) |
2024年8月参画 企業間連携によって国内外の生物多様性の保全に貢献することを目指す |