目指す姿

森永乳業グループならではの、かつ、
高品質な価値を
お届けすることで、
3億人の健康に貢献する

  • 「おいしいと健康」 を創出する商品の開発・販売、ライフスタイルをより良くするサービスの推進、次世代成長支援のための学びの提供、当社独自シーズを基点としたグローバルビジネスの展開など、事業を通じてお客さまの健康で幸せな生活に貢献します
  • 製造体制の改善と、品質維持向上の取り組みを通じて、安全・安心な商品のお届けを約束します

※健康課題に配慮した商品の2021年度~2030年度の対象商品のお届け見込み人数、及び当社提供の健康増進・食育活動への参加見込み人数をリーチ数(人数)として計算

2030年度までの目標
健康課題に配慮した
商品の売上高
1.7
(’21年度比)
Contribution to Wellness

健康への貢献

乳で培った技術、国内における生乳基盤、森永乳業グループならではの独自素材を活かした商品やサービスを通じて、「健やかな成長」と「健康寿命の延伸」に貢献する

森永乳業グループは、「お客さまの健康で幸せな生活に貢献したい」という想いを起点として、母乳の研究から広がったビフィズス菌やラクトフェリンなど、長年研究を続けている機能性素材が持つ有用性や可能性を探索し、その技術を確立します。
国内における生乳基盤強化と当社ならではの独自素材を活かした商品やサービスを通じて、健康課題の解決に寄与し、健やかな成長と、健康寿命の延伸に貢献します。

認識するリスクと機会の例

リスク
  • 植物由来製品など代替品の台頭を含めた市場の競争激化
  • 砂糖・塩などへのネガティブイメージ形成
  • 新たな法規制の制定・厳格化
機会
  • 世界的な健康意識の高まり
  • 健康課題の解決に寄与する商品の開発・販売機会の拡大
  • 自社の健康に関する取り組みを通じたブランド価値の向上

主なアクション

  • 健康課題に配慮した商品開発
  • 健康栄養に関する研究成果創出
  • 健幸サポート栄養士、エンゼル110番などの健康増進・食育活動の実施
  • 健康と栄養に関する情報提供
  • 従業員の健康度合向上を支援するプログラム提供
関連するSDGs
sdg 2
sdg 3
sdg 4
sdg 9
sdg 17

2030年度までの目標

健康課題に配慮した
商品の売上高(’21年度比)※1
1.7

中間目標(’24年度まで)
1.2倍
健康栄養に関する
研究の論文公表数増加
(特許含む)
健康増進・食育活動への参加者
(’21~’30年度)
延べ100万人

中間目標(’24年度まで)
延べ35万人
自社の健康貢献イメージ向上

(コーポレートブランド

イメージ調査※2
25%

※1 Topics「健康課題に配慮した商品設計」に記載している商品
※2 当社が実施する消費者調査。2021年度は健康貢献イメージが15%

Topics

健康課題に配慮した
商品設計

森永乳業は、「健康価値」と「おいしさ・楽しさ価値」を、地球環境や人に配慮しながら事業を通じて提供していくことで、『かがやく笑顔』と『豊かな社会』に貢献します。

健康価値の考え方

森永乳業は、乳で培った技術、国内における生乳基盤、当社ならではの独自素材を活かした商品やサービスを通じて、「健やかな成長」と「健康寿命の延伸」に貢献することを目指しています。
長年にわたる研究開発の成果として得た、栄養に関する豊富な知見や、ビフィズス菌やラクトフェリンなどの独自の機能性素材を活用した商品・サービスを提供し続けます。
生活者ニーズと当社シーズを掛け合わせ、且つ当社がより強化していく「健康価値」を商品の提供による5領域+啓発活動と定義し、それぞれの領域で価値創造(研究、商品、サービスの開発)を進めてまいります。

健康強化マップ
健康強化マップ
  • 必須栄養
生命維持に不可欠な栄養
(例:育児用粉乳、液状乳、経管流動食など)
  • 栄養改善
    (オン)
栄養強化の強調表示をするもの
(例:たんぱく強化、カルシウム強化、鉄分強化など)
  • 栄養改善
    (オフ)
栄養素またはカロリーの含まない旨、低い旨などの強調表示をするもの
(例:低糖、低脂肪、低塩など)
  • 機能性
    (からだ)
機能性成分を含み、脳機能を除くからだに効果効能のあるもの
(例:生活習慣対策、便通改善、体調管理など)
  • 機能性
    (こころ/あたま)
機能性成分を含み、脳機能に効果効能のあるもの
(例:記憶対策、抗ストレスなど)
健康強化マップをもとにした商品展開

森永乳業グループは、「健やかな成長」と「健康寿命の延伸」に貢献することを目指して、健康5領域を定義し、「健康強化マップ」のもと、商品・サービスを提供しています。
2022年度は、生活者ニーズに合わせた商品展開を強化し、「栄養改善(オン)」「機能性(からだ)」を中心に販売し、健康5領域の売上高は、21年度比1.1倍となりました。

2023年度に発売した代表的な健康5領域の商品

・国内商品

  • 森永カルダスミルク

  • ビヒダスヨーグルト
    骨密度対策
    ドリンクタイプ

  • ギリシャヨーグルト
    パルテノ脂肪ゼロ
    プレーン砂糖不使用

  • スッキリオリゴ

・海外商品

  • CLIMEAL NUTRITION DRINK – VANILLA FLAVOR

  • Morinaga Zero Fat Drink Yogurt Less Sugar

  • Morinaga Zero Fat Yogurt Less Sugar

  • morigro

関連リンク

森永乳業の研究開発

多様なニーズにお応えする商品展開

植物性商品(プラントベース)

お客さまの健康志向の高まりや多様化するニーズにお応えできるよう、植物性商品(プラントベース商品)を展開しています。
「Plants&Me 砂糖不使用」「Plants&Me オリジナル」は、NPO法人ベジプロジェクトジャパンより、「ヴィ―ガン認証マーク」を取得しています。
また、植物性商品の需要が高い海外では、2022年度にアメリカの植物性商品の製造会社であるTurtle Island Foods, Holdings, Inc.を子会社化し、植物性商品の提供を拡大していきます。
これからも「食のおいしさ・楽しさ」と「健康・栄養」の両立を目指して多様なニーズへ応えていきます。

  • Plants&Me
    砂糖不使用

  • Plants&Me
    オリジナル

ハラール(HALAL)・コーシャ(Kosher)認証取得

森永乳業のビフィズス菌体は、ハラール認証・コーシャ認証を取得しています。認証の有無は、その教義を信じる方々にとり重要な判断基準であり、イスラーム信徒およびユダヤ教徒のお客さまに安心して商品を手に取っていただくために、生産工程をはじめとする製造現場で細心の注意を払い続けることはもちろん、企業として認証を維持・継続できるよう連携して対応しています。

関連リンク

食品安全・品質管理の取り組み

海外へおいしいと健康を届けるために

森永乳業グループは、グローバルで拡大する健康ニーズを捉えて伸長させていくため、乳原料製造販売を行うMILEI社事業、アジア圏での育児用ミルク事業、菌体事業、北米でのプラントベースフード事業、MNFV社を中心としたベトナム事業などを行い、海外の生活者へおいしいと健康を届けています。
おいしいと健康をお届けするために、各国における認証の取得や、地域貢献にも積極的に取り組んでいます。

認証等の取得

森永乳業グループは、各国の食に関する安全等の法律や基準を遵守し、商品を展開しています。

・アメリカでGRAS(※)を取得
2022年にアメリカで「ビフィズス菌MCC1274(Bifidobacterium breve MCC1274)」
「ビフィズス菌M-63(Bifidobacterium longum subsp. infantis M-63)」の2つの菌株が、GRAS(Generally Recognized as Safe)を取得しました。
GRASを取得したことにより、米国において一般的に安全と認められる食品として評価されたことになり、米国で「ビフィズス菌MCC1274」「ビフィズス菌M-63」を一般食品向け用途として販売することが可能となりました。

(※)GRAS(Generally Recognized as Safe)とは、米国にて新規に使用される食品原料に関して、該当素材の食品素材としての安全性を専門家が評価し、素材の特徴、製造工程、品質管理、製品スペック、使用実績、臨床試験結果等の項目が検討されます。GRASは米国内で食品の原料となる素材を販売する際に必要となるものです。

・中国「新食品原料」の登録
2024年8月に中国で伝統的な食習慣を持たない食品原料を中国国内で販売するために必要な制度の「新食品原料」に「ビフィズス菌M-63」が登録(※)されました。
「新食品原料」の登録のためには、食品原料としての特性を備え、栄養面や健康面と共に、安全面における厳しい要求基準を満たす必要があり、今回の登録により、この要求基準が満たされたと認定されたことになります。
中国で3歳未満向け乳幼児用食品への使用を認められた森永乳業のビフィズス菌は、「ビフィズス菌M-16V」、「ビフィズス菌BB536」に続いて、「ビフィズス菌M-63」が3例目になります。
2024年8月現在、中国の新食品原料に登録されているビフィズス菌を保有する日本企業は森永乳業のみです。

(※)今回の登録は、3歳未満向けの乳幼児用食品への使用が対象となります。
これにより、「ビフィズス菌M-63」は3歳未満を対象とした育児用ミルクやサプリメント等への添加が可能となりました。

・ビフィズス菌3菌株の組み合わせがブラジル「ANVISA」より使用承認を取得
2024年にブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)より、ビフィズス菌BB536/M-16V/M-63』3菌株の組合せが使用承認を受けました。
承認を受け、当3菌株は、サプリメントやヨーグルトなどの一般食品へ組み合わせて原料として使用することができるようになり、ブラジルにおいて一般食品に使用する上で安全な菌であることが示されました。
ANVISAより使用承認を受けているビフィズス菌を保有する日本企業は当社のみ(※)であり、当社のビフィズス菌に関する使用承認としては、「ビフィズス菌M-16V」「ビフィズス菌BB536」単菌株での承認に続いて、当3菌株の組合せによる3例目の承認となります。

(※)ANVISA webサイトの公告(2024年3月12日時点)

ベトナムにおける子供の健康・栄養を支援する取組「Smiles & Health for Children」

2023年より、国際NGOワールド・ビジョン・ジャパンと、幼稚園給食支援プログラム「Smiles & Health for Children」を立ち上げ、ベトナムの子どもたちの健康・栄養改善への取り組みを開始しています。第1期プログラム(2023年5月~2024年4月)の取り組みとして、トアンザオ郡の幼稚園2園内にそれぞれ衛生環境を整えた給食調理施設の建設が完了し、ベトナム教育訓練省トアンザオ郡に寄贈しました。
第2期プログラム(2024年6月~2025年5月)では、新たな支援先として同郡内の3園を対象に加え、計6園を対象とし、取り組みを拡大します。第1期の支援先3園については、引き続き子どもたちの健康・栄養状態やスタッフの栄養・衛生に関する知識やスキルのモニタリングやフォローアップを行います。また第1期から継続し、ワールド・ビジョン・ジャパンとの連携を通じて、チャイルド・スポンサーシップ・プログラム(地域開発プログラム)(※)に参加し、支援先幼稚園の子どもたちとの交流を深め、健康と栄養状態の改善に向けた支援を行っていきます。
このプロジェクトの支援地域であるディエンビエン省トアンザオ郡は、首都ハノイから北西へ570kmの場所に位置する山岳地域で、貧困率50%と高く、栄養不良の子どもの割合が多いことも報告されています。また、当事業地では、朝食を家庭で食べられない子どもが多く、幼稚園で提供される1日2回の給食が主な栄養源になっていながらも、幼稚園の調理施設の衛生環境や栄養に関する知識には課題があると言われており、調理施設の衛生面の改善と栄養啓発の両面から、子どもたちの健康・栄養状態の改善が求められています。なお、本取り組みは、日本とベトナムの外交関係樹立50周年事業として認定されています。
ベトナムには、森永乳業グループの生産、販売拠点を設けており、海外事業においても注力する国の1つに据えています。ベトナム地域の健康・栄養の課題解決に貢献していくことで、子どもたちの健康と栄養の改善に貢献していきたいと思います。

(※)途上国の子どもたちが健やかに成長できる環境づくりを目指し、水衛生、保健・栄養、教育等の地域の課題に取り組む支援プログラム

  • 給食を食べるベトナムの子どもたち

  • ベトナムの子供たち

  • 日本とベトナム外交関係樹立50周年認定事業の
    ロゴマーク

  • ©World Vision Japan①
  • ©World Vision Japan②
  • ©World Vision Japan③
関連リンク

リリース(2023年5月)ベトナムで幼稚園給食を支援「Smiles & Health for Children」子どもたちの健康・栄養状態の改善に向けた取り組み

リリース(2024年4月)ベトナム教育訓練省トアンザオ郡へ給食調理施設を寄贈し、子どもたちの健康・栄養改善に貢献

健康に貢献する研究開発について

森永乳業グループは、「乳の優れた力を探り最大限に活用する」というミッションのもと、「おいしさ・楽しさ」「健康・栄養」「安全・安心」の面から研究開発に取り組むことで、サステナブルな社会の実現と世界中の人々の笑顔あふれる生活を目指しています。
「中期経営計画 2022-24」では、「研究本部人員の約15%増(22/3期比)」を計画数値とし、その計画にのっとり、2022年度より人員を強化し、健康・栄養に寄与する研究開発を進めています。

機能性素材・栄養研究

森永乳業グループでは「健康・栄養」をサポートする多くの機能性素材を保有しています。
これらの機能性素材について最先端の研究を進めるとともに機能性とおいしさを兼ね備えた多彩な商品開発、製品応用を目指します。

・ビフィズス菌の研究
当社は、「ビフィズス菌BB536」が赤ちゃんから発見されて以来、50年以上にわたってビフィズス菌、腸内フローラの研究に取り組んでおります。
当社のビフィズス菌は日本国内だけでなく海外でも高く評価されており、関連する研究論文数は現在までに440報を超えました
これらの研究成果により、新生児から高齢者まで幅広い世代の方の健康をサポートする素材として、世界中の人々の健康と笑顔を支えています。

※当社および外部機関による報告の総数、2024年3月31日現在

2023年度は、ビフィズス菌に関する研究成果が認められ、以下の賞を受賞しました。
「令和5年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」において科学技術賞(開発部門):ビフィズス菌生菌末の製造技術および応用製品の開発
「令和5年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」において「科学技術賞(開発部門)」を受賞

・ラクトフェリンの研究
ラクトフェリンが発見されてから、すでに80年以上が経過しており、ラクトフェリンに関する研究論文は10,000報(※1)を超えています。
中でも、森永乳業グループはラクトフェリン論文の発表数が世界で最も多い民間企業となっています(※2)。
森永乳業では外部の専門家や自治体と連携しながら、ヒトでの有益性に関するデータだけでなく、より安全、安心にラクトフェリンを摂取するための試験を継続的に実施しています。これらの研究を蓄積していくことで、自信をもって皆さまのお手元に届けられる商品を、これからも開発していきます。

※1 Pubmedにて検索時10,298報出現(検索ワード:Lactoferrin 期間:1960年〜2024年8月1日現在)
※2 SCOPUSにて検索(検索ワード:Lactoferrin 検索日:2024年8月1日)

関連リンク

論文・学会発表
森永乳業の研究開発

地域健康への貢献

子育て世代や健康寿命に関する自治体・学術機関との共同研究

森永乳業では、人々の笑顔と健康をサポートするために、地域の課題に密着し、大学や企業・自治体と連携した共同研究に力を入れています。

北海道岩見沢市での子育て世代の支援

森永乳業は、2017年より岩見沢市の母子健康調査や子育て支援に参加しています。北海道大学と岩見沢市が共同で運営している「子育て世代と地域をつなぐコミュニティーサービス『家族健康手帳アプリ』」内で、当社研究員が講師を務める妊娠・授乳期のママ・パパ向けの学びの動画講座「プレママ・プレパパのおなかからの育児講座」の実証提供を岩見沢市民向けに実施しました(現在は運用終了)。
2021年には、北海道大学がCOI『食と健康の達人』拠点の岩見沢市における低出生体重児減のプロジェクトで第3回日本オープンイノベーション大賞 日本学術会議会長賞(内閣府、2021年2月)、第9回プラチナ大賞・総務大臣賞(プラチナ構想ネットワーク、プラチナ大賞運営委員会主催、2021年10月)を受賞しました。また、調査内容については論文や学会で発表や、市の広報誌への掲載など、市民への情報提供を行っています。
このような取り組みの拡大を通じ、地域との交流が減少し不安を抱える子育て世代が安心して子育てできる環境づくりを目指してまいります。

松本市での食を通じた健康増進、地域活性化の取り組み

2014年より、当社では世界に通用する独自素材開発に向けて松本市、松本地域の大学と産学官民の連携体制で、ラクトフェリンやビフィズス菌、ペプチドなどの機能性素材が健康に与える影響を検証する取り組みを進めてまいりました。
2021年には、松本市と「食を通じた健康増進と地域活性化に関する包括連携協定」を締結。これまでの健康増進の研究活動からさらに連携の範囲を広げ、森永乳業の商品やサービスを活用した地域課題の解決や地域産業振興にも取り組んでいきます。

・連携事例

2022年度: 【食を通じた学び】松本市食生活改善推進員40周年事業への協力
松本工場のオンライン工場見学、記念レシピ集発行(一部レシピは当社宅配誌マミークランに掲載)
2023年度: 【子育て支援】松本市や松本市立病院との連携で、子育て支援イベントや市民講座を開催
2024年度: 【地域連携】地元事業者店舗で松本地域で実施した研究成果を情報発信

これからも、お客さまや地域のみなさまの健康と幸せに貢献する取り組みや共同研究を進めてまいります。

関連リンク

デジタルを活用した産学官連携による子育て世代の支援

松本短期大学に寄附講座「健康寿命延伸講座」

松本市民の出産や育児を支援する取り組みを開始

健康増進・食育プログラムの提供

森永乳業は、社会をつくるのは「人」であり、人々の健康増進に寄与することが重要なミッションと考えています。その中でも特に健康寿命の延伸に向けた取り組みと、次世代の成長支援は企業として関わらなければならないことと考えています。森永乳業では自社の知見を活かし、健康増進と、次世代を担う子どもたちの成長を支援するプログラムを展開してきました。

健康増進プログラム「健幸サポート栄養士による健康セミナー事業」
森永乳業が半世紀以上にわたって健康に関する研究の中で培ってきた情報を通して生活者の健康に貢献するため、2021年より企業や自治体などに向けたセミナー事業をスタートしました。
厳しい研修を受けた特別な栄養士が、健康で幸せな毎日を送るためのヒントをお伝えしていくセミナーで、受講者の意識や行動の変化につながる結果も得られています。 2024年3月までに計3万4千名の方に腸内フローラやたんぱく質、女性の健康等に関する健康情報を提供してきました。
育児者の気持ちに寄り添い、次世代の成長を応援する「エンゼル110番」
エンゼル110番は、「子育てに関わる方々のお役に立ちたい」という想いから、無料の育児電話相談窓口を1975年5月に開設し、時代とともに変化する育児環境に対応しながら事業を継続し、間もなく50年を迎えます。2022年8月には相談件数が累計100万件を超え、その記念として、9月に幼児のお子さまをお持ちの保護者を対象としたオンラインイベント(右の写真)を開催しました(2023年12月現在累計101万件)。

「エンゼル110番」相談件数100万件突破記念のオンラインイベント

小学校向け出前授業
身近な牛乳やヨーグルトをテーマにしたプログラムを提供しています。プログラムでは、映像を用いた製造工程の解説に加えて、栄養と成長、健康との関係性などについて学ぶことができます。また、酪農・乳業とSDGsとの関わりが学べるプログラムも展開しています。
なお、教育現場のICT化へ対応し、オンラインによる授業を実施しています。
楽しみながらこども達の食育・職業観の育成に貢献する「キッザニアでのパビリオン出展」

キッザニア東京、甲子園、福岡
「キッザニア」のオフィシャルスポンサーとして、「キッザニア東京」、「キッザニア甲子園」、「キッザニア福岡」で「ミルクハウス」パビリオンを出展しています。 「ミルクハウス」パビリオンでは、商品を企画・開発するミルクフードマーケターの仕事体験を通じて、牛乳・乳製品への興味・関心を促しています。

キッザニアハノイ
2023年度よりオフィシャルスポンサーとして、「キッザニアハノイ」で「Dairy Cafe」パビリオンを出展しています。「Dairy Cafe」パビリオンではヨーグルトを使って、健康でおいしいオリジナルメニューを開発する『Yogurt Expert(ヨーグルト エキスパート)』としての仕事を体験できます。職業体験を通じて、こども達が楽しみながら“おいしい”商品を企画することで、乳製品への理解を深めるとともに、健康へ関心をもっていただくことを目指しています。

  • 「キッザニア東京」のパビリオン

  • 「キッザニアハノイ」のパビリオン

  • 「キッザニアハノイ」のパビリオン

スポーツを通じて中学生の心身の成長を応援する「ツアーオブバレーボール」
バレーボール元全日本代表選手が、中学生へバレーボール技術指導を行うとともに、当社から「ジュニアアスリートのカラダづくり」について栄養指導を行う、「ツアーオブバレーボール」を開催しています。
次世代成長支援活動の表彰
2023年2月に、森永乳業グループの「次世代成長支援」の各種活動が文部科学省主催の「青少年の体験活動推進企業表彰」で審査委員会奨励賞を受賞しました。
森永乳業グループでは、次世代成長支援として、「出前授業」、「企業訪問」、「工場見学」などを行っています。
学びの現場のニーズにあわせ、プログラムの内容や開催方法を見直し、オンラインを活用したコンテンツに変更した結果、当表彰において、教育現場で進むICT化への対応、社員の参画による地域コミュニティやステークホルダーとの活発なコミュニケーションの実施などが評価され、受賞となりました。

森永乳業はこれからも、社会と連携・協働しながら、未来の創り手に必要な資質・能力を育むこと、その基盤となる環境を整えることを目指していきます。

関連リンク

森永乳業の「次世代成長支援」

Food Safety and Reliability

食の安全・安心

生活者や取引先に提供する食品の安全を保証し、食品の透明性・追跡性を確保することで、安心して手に取っていただける商品を供給し続ける

森永乳業グループは、食品を製造する企業として、その責任を胸に、食の安全の取り組みを続けています。
食品の安全と品質を保証するため社内の体制を確立するとともに、各ステークホルダーとの対話を欠かさず、提供する商品の安全性をより一層高め、また情報開示やトレーサビリティを通じて、安心をお届けします。
これからも高品質で安全・安心な商品を提供し続けていきます。

認識するリスクと機会の例

リスク
  • 品質トラブルの発生による信頼低下
機会
  • 安全・安心な商品に対する需要拡大による販売機会の拡大

主なアクション

  • FSSC22000を含めたGFSI承認規格の認証取得・維持
  • 品質維持・向上の取り組み継続・改善
  • 商品の安全・安心確保のための情報管理
  • 責任あるマーケティングの実施
  • お客さまに安心していただくための品質関連データの積極開示
関連するSDGs
sdg 3
sdg 12

2030年度までの目標

グループ全生産拠点での
FSSC22000など
GFSI認証規格(※)の取得
100

中間目標(’24年度まで)
認証維持・強化
消費者の求める
安全・安心のための
トレーサビリティの
仕組み化
品質事故ゼロ・法規
遵守の取り組み継続

Topics

食品安全・品質管理の
取り組み

森永乳業グループでは、「森永乳業グループ品質ポリシー」を掲げ、確かな品質管理と優れた技術でお客さまに安全・安心をお届けしています。食品安全マネジメントシステムの国際規格スキームであるFSSC22000に加え、品質の重要管理点を特定し、食品安全と品質を総合的に管理するシステムを運用しています。

品質保証体制

コーポレートガバナンス体制の強化を目的に品質保証にかかわる全社的な基本方針、重要施策について審議・決定する機関として「品質保証委員会」を設置しています。
代表取締役社長を委員長として、年に2回開催する品質保証委員会では、品質重要課題の戦略的な解決、品質方針・基準、運用確認について審議しています。品質保証委員会での審議内容は取締役会に報告されます。

フードサプライチェーンにおける食品安全と品質の確保の取り組み

森永乳業グループは、「森永乳業グループ品質ポリシー」に基づき、1.商品開発、2.資材調達、3.製造、4.物流・販売の各フードサプライチェーンにおいて、「品質ルール」を規定しています。この「品質ルール」に基づく品質管理を組織的に実行することで、取り扱うすべての商品の安全と品質を確保しています。

1.商品開発
商品開発の設計からリスクマネージメントを実施し、安全と品質を確保する事を最優先としています。
新たな素材や容器、新たな製造技術にチャレンジするたびに、その安全と品質を確保するために商品ごとの確認を行っています。

2.資源調達

良い商品をお届けするためには、安全で品質の良い原材料を調達することが何よりも大切です。
そのため、原材料についての品質管理システムを構築してつねにその適否を判定し、「安全と品質が確保された素材」を選定・使用しています。
特に新規の原材料サプライヤー(調達先)から原材料を調達する場合、サプライヤー工場の衛生環境、設備、品質管理システムの状況を充分にチェックし、問題のないことを確認します。このサプライヤーチェックは原材料サンプルの検査と品質保証書などの文書による審査とあわせて、安全と品質を確保するために不可欠なものとして実施しています。
原材料調達段階から「先行ロット検査」という検査体制を築き、商品の安全と品質を支えています。
先行ロット検査とは原材料サプライヤー側での検査とは別に、森永乳業グループの工場に納入される前に実施する検査です。
あらかじめ安全と品質が確認された原材料は、工場に納入された後も原材料受入から使用時までに、合計3回の検査(トリプルチェック)が実施されます。
先行ロット検査

3.製造

森永乳業グループは、より高い安全・安心をお届けするため、食品安全マネジメントシステムの国際規格スキームであるFSSC22000の全社的な取得に2013年から着手し、国内外27の食品生産拠点で認証取得(FSSC22000以外のGFSI認証も含む)を完了しました。
食品安全は、ある特定の組織による運用だけで可能となるわけではなく、社内はもとより取引先やお客さまなど関係するすべての組織が取り組んではじめて可能となります。
FSSC22000を効果的に活用し、関係する組織間で良好なコミュニケーションをとることで、製品の食品安全と品質を維持していきます。
出荷判定の精度を高める取り組みとして、風味パネルマイスター制度も導入しています。品質管理においては、科学的な検査で数値を測定するよりも、人間の舌のほうが、感度が高い場合も多くあります。そこで森永乳業グループでは、従業員の中から特に風味感度が高い者を発掘し、「風味パネルマイスター」として認定。わずかな異常も出荷前に人間の舌で感知できる体制を整えています。
風味パネルマイスター試験

4.物流・販売
森永乳業では商品の保管・物流拠点や営業倉庫ごとに品質管理責任者を置き、物流段階で品質管理が適切に行われていることを確認しています。
また、流通段階における品質の維持管理とその運用のための品質ルールを規定し、商品の温度管理、倉庫の維持管理、商品の保管荷役・輸配送管理、各流通段階に関わる社員・関係先の指導・教育を行っています。

関連リンク
食品安全・品質について

お客さまへの情報開示

森永乳業では、お客さま相談室を設置し、お客さまのご意見・ご要望をお寄せいただいております。
お寄せいただいたご意見、ご要望はホームページで公開しており、商品・サービスへの安心をお客さまに感じていただく取り組みを進めています。

関連リンク
お客さま相談室

品質を守り続けるための環境整備や人を育てる仕組みづくり

森永乳業グループでは、品質を守る環境整備として、労働安全衛生に力を入れています。「安全衛生基本方針」に基づき、労働災害ゼロを目標に、安全衛生教育や危険個所の特定と評価を行い、それを低減・除去するための活動を推進しています。
また、「品質」をつくりあげるのは人であるという考えのもと、2002年に従業員の品質教育を行う、「森永ミルク大学」を開校しました。

今後も、品質トラブルの未然防止と再発防止を徹底して食の安全と品質を確保します。

ハラール(HALAL)・コーシャ(Kosher)認証取得
森永乳業のビフィズス菌体は、ハラール認証・コーシャ認証を取得しています。ハラールフードとは、イスラーム信徒にとって「許された​食物」を指し、コーシャフードとはユダヤ教徒が食べてもよい「清浄な食品」を意味します。
認証の有無は、その教義を信じる方々にとり重要な判断基準です。イスラーム信徒およびユダヤ教徒のお客さまに安心して商品を手に取っていただくために、生産工程をはじめとする製造現場で細心の注意を払い続けることはもちろん、企業として認証を維持・継続できるよう連携して対応しています。例えば、ハラールでは社内の各部署から委員を選出し、年に4回ハラール委員会を実施し、ハラール性の維持に努めています。コーシャでも専用ロゴを適切に取り扱うなど注意を払っています。
​食べることは生きることそのもの。世界の人々のそれぞれのポリシーに寄り添い、日本から世界へ、文字通り「安心」をお届けしています。
ハラール証明書

関連リンク
安全衛生基本ポリシー
人権と多様性の尊重 Topics人財育成

品質に関する取引先との
取り組み

森永乳業は、原材料をはじめとするさまざまな原料や容器包装の調達、原材料や商品の物流などに関わる多くの取引先とともに事業活動を行っています。これらの取引先には、お客さまへ、高品質、安全・安心でおいしく価値のある商品をお届けするために、「森永乳業グループ調達ポリシー」を示して、理解と協力をお願いするとともに、相互に情報を共有し、連携を深めるよう努めています。

原材料の取引先とは、品質保証書・包装資材規格を取り交わし、使用している原料の情報(配合、起源原料、起源原料原産国、食品添加物使用の有無、アレルゲン、遺伝子組み換えなど)、容器包装の材質の安全性、使用上の安全性、法的規格基準の適合性(残留農薬の基準適合など)、取引先の製造工程における品質管理状況などを確認しています。

品質向上セミナー

原材料の取引先と「品質向上セミナー」を年に1回開催し、当社の品質保証システムの理解、原料および容器包装の品質維持・向上や衛生環境改善の取り組みについて、情報共有をはかりながら、相互にコミュニケーションをとる機会としています。

取引先工場への品質監査

良質の原材料を供給いただくためには、取引先との良好なコミュニケーションが重要となります。森永乳業グループでは、コミュニケーションの手段として書類審査の他、取引先工場の品質監査を実施しています。
品質監査では、森永乳業グループの品質ポリシーをご理解いただき、取引先の協力のもと、異物やアレルゲン管理など、さまざまな視点で食品安全・品質上の課題がないかを確認します。課題があれば、取引先と相互理解の上で改善していただくことで、より安全・安心で良質な原材料の供給を可能としています。
ヨーロッパやオセアニアなど海外からも原材料を輸入しているため、必要に応じて海外の現地工場に対して国内と同様に監査(現地、リモート、書類など)を実施し、気付きに対する改善により、さらなる品質向上活動を進めています。
海外の取引先に対して、森永乳業グループの品質ポリシーに沿った品質管理を要求し、海外も含めて良質素材を確保する調達体制を構築しています。
2023年度は著しいリスクを有する問題事象はありませんでした。

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