2023年10月03日 研究開発

「ラクトフェリン」の製造量において世界トップシェアの森永乳業

ラクトフェリンの摂取が、空気の乾燥した環境において健常成人の口とのどの不快感を軽減することを確認 ~科学雑誌『Nutrients』掲載~

森永乳業は、乳タンパク質の一種であるラクトフェリンを60年以上にわたり研究しております。このたび、玉川大学(冨田信一農学部教授)と実施した臨床試験において、健常成人がラクトフェリンを摂取することにより、空気の乾燥した環境における口とのどの不快感を軽減することを確認しましたのでご報告いたします。

本研究成果は、科学雑誌「Nutrients」に 2023年9月18日に掲載されました。

 

1.研究背景

 空気の乾燥は、人々の健康や生活の質に様々な影響を及ぼすことが知られています。ラクトフェリンは牛乳から発見されたタンパク質の一種で、唾液や涙液にも含まれ、多彩な機能性を有します。ラクトフェリンは唾液や粘膜に存在する成分と相互作用することにより、水分を保持する機能が高まる可能性が試験管レベルの研究から示されています。そこで今回、健常成人がラクトフェリンを摂取することにより、空気の乾燥した環境における口とのどの主観的評価に及ぼす影響を臨床試験で検討しました。

 

2.研究方法

 健常成人40名を無作為に2つのグループに分け、空気の乾燥していない部屋(室温20℃、相対湿度60%)で1時間過ごした後、ラクトフェリン100mgを溶かした水またはラクトフェリンを含まない水(プラセボ)のいずれかを1回摂取し、空気の乾燥した部屋(室温20℃、相対湿度20%)で2時間過ごしました。また、摂取前後で口とのどの主観的評価を行いました。1週間後、前回とは逆の水を摂取し、再び同じ調査を行いました。2回の調査結果を集計し、空気の乾燥した環境における口とのどの主観的評価に対するラクトフェリンの効果を検討しました。

 

今回の研究結果から、健常成人がラクトフェリンを摂取することにより、空気の乾燥した環境における口とのどの不快感を軽減することが示されました。

空気の乾燥する季節や室内において、ラクトフェリンが人々の健康や生活の質に貢献することを目指し、引き続き研究を進めてまいります。

 

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