「ラクトフェリン」の製造量において世界トップシェアの森永乳業
ラクトフェリンの摂取が健常成人のプラズマサイトイド樹状細胞(pDC)の活性を維持し、呼吸器および全身の健康状態を維持することを確認 ~科学雑誌『Nutrients』掲載~
森永乳業(本社:港区、代表取締役社長:大貫 陽一、以下 森永乳業)は、乳タンパク質の一種であるラクトフェリンを60年以上にわたり研究しております。
このたび、九州保健福祉大学(黒川昌彦教授)と実施した臨床試験において、健常成人がラクトフェリンを摂取することにより、免疫細胞の一種であるプラズマサイトイド樹状細胞(pDC)の活性が維持され、呼吸器および全身の健康状態が維持されることを確認しましたのでご報告いたします。
本研究成果は、科学雑誌「Nutrients」に 2023年9月13日に掲載されました。
◆研究背景
ラクトフェリンは、牛乳から発見された鉄と結合する性質を示す糖タンパク質で、多彩な機能性を有します。これまでに当社が行った細胞実験から、ラクトフェリンがウイルスに対する免疫応答でリーダーの役割を果たすプラズマサイトイド樹状細胞(以下pDC)を活性化することを確認しています。そこで今回、健常成人がラクトフェリンを摂取することにより、pDCの活性が維持され、呼吸器および全身の健康状態が維持されるかを臨床試験で検討しました。
◆研究方法
健常成人157名を無作為に2つのグループに分け、ラクトフェリンを含む食品(200mg/日)またはラクトフェリンを含まない食品(プラセボ)のいずれかを12週間摂取していただきました。摂取期間中は、呼吸器症状(のどの不快感、声がれ、たん、くしゃみ、鼻水、鼻づまり)および全身症状(熱っぽさ、倦怠感)のスコアを日誌に記録していただきました。また、摂取前後で採血し、血液中のpDCの活性指標であるCD86およびHLA-DRの発現強度を測定しました。
今回の研究結果から、健常成人がラクトフェリンを摂取することにより、pDCの活性が維持され、呼吸器および全身の健康状態が維持されることが示されました。
ラクトフェリンがpDCを介してどのように免疫を調節するのか、引き続き研究を進めてまいります。