妊婦のたんぱく質栄養指標と
生まれてくる子どもの体重に関する研究を発表 第45回日本女性栄養・代謝学会学術集会、第10回日本DOHaD学会学術集会
森永乳業は、現在の日本の重要な社会課題である、妊婦の低栄養による“やせ”と低出生体重児の出生率の高止まりの改善に向け研究を進めています。今回、北海道大学病院産科との共同研究において、妊婦の血中アルブミン酸化還元バランスがたんぱく質栄養指標であることから、妊娠期の栄養状態の指標となりうること、さらに、それが生まれてくる子どもの体重と関係する可能性があることを明らかにしました。これらの研究成果を9/3(金)~9/4(土)にオンラインで開催された第45回日本女性栄養・代謝学会学術集会、第10回日本DOHaD学会学術集会にて発表しましたので、ご報告いたします。
<学会概要>
日本女性栄養・代謝学会は、産科、婦人科の栄養、代謝に関する研究を推進し、知識の交流を通して産婦人科診療の進歩に寄与することを目的とした学会です。また、日本DOHaD学会 は、DOHaD※3研究を通して次世代のより良い健康保持の推進と、今後の健康社会に寄与することを目的とした学会です。本年度は両学会合同で開催され、妊婦の栄養摂取の影響について、母親の健康と生まれてくる子どもの健康の両視点から議論されました。
<今後の展望>
今回の研究では、妊婦の血中アルブミン酸化還元バランスと生まれてくる子どもの体重との相関関係が確認されました。今後、これらに対する食習慣の影響について、北海道大学病院産科との共同研究、および、当社が参画する産官学連携プログラム北海道大学COIの岩見沢市母子健康調査において検証を進めます。
今回の研究内容を応用することにより、血中アルブミン酸化還元バランスを指標にした妊婦の栄養改善や、生まれてくる子どもの健やかな発育をサポートする食品やサービスの提供を検討しています。さらに、これらの知見を若者や高齢者分野に広げることにより、早期の低栄養状態の発見とその改善を含めた、全世代の健康をサポートする取り組みに発展させることを目指します。