【腸活で健やかに!】腸活の正しい始め方やメリットを解説
腸内環境を見直す「腸活」が、近年注目されています。
腸活はお通じの悩みやおなかの調子を整える効果が期待できます。
腸活は、腸内環境を良好にする善玉菌を増やし、約40兆個もの腸内細菌が本来持つべき機能を保つ手助けをしてくれます。
この記事では、腸活についての基礎知識や腸活の始め方を詳しく紹介しますので、毎日の生活に腸活を取り入れる際の参考にしてください。
腸活とは?
腸活とは、善玉菌を増やし腸の働きを活発にすることで、腸内環境を整える生活スタイルです。
また、腸内環境を整えるためには、腸内フローラのバランスも重要となります。
ここでは、腸活の基礎知識や腸内フローラについて詳しく解説していきます。
腸活とは腸内環境を整えること
腸活とは、腸内環境を整え、健やかな状態を維持するための生活スタイルです。従来、腸活は「おなかの悩み」に対する解決策として捉えられてきました。しかし、近年の研究により、腸活の効果はからだ全体に及ぶことが明らかになってきました。
腸内には、約40兆個もの細菌が住んでおり、私たちの健康に深く関わっています。腸内環境が整うと、お通じをスムーズにする効果が期待できます。
また、腸は「第二の脳」とも呼ばれており、腸と脳がお互いに関連し合いながら、私たちの心の健康にも影響を与えています。腸活は心身ともに健康な生活を送るために、今注目されているスタイルです。
腸内フローラはバランスが重要
腸内では、細菌が集まっている様子を「腸内フローラ」と呼びます。腸内フローラとは、腸内に住んでいる数百種類、約40兆個もの細菌の集団のことです。
腸内フローラを形成する細菌の種類は人によって異なり、生まれてから3歳くらいまでの生活環境が腸内細菌の種類に与える影響は大きいと言われています。菌の量やバランスは、その後の食生活や生活習慣に加え、年齢によっても変化します。
最近の研究によって、腸内フローラのバランスが、私たちの健康を左右する要素のひとつであることが明らかになってきました。腸内フローラのバランスが崩れると、からだの不調につながる可能性があります。腸内フローラのバランスを保つことは、からだのコンディションを整えるための重要な要素です。
腸活の正しい始め方
腸活という言葉を知っていても、何から始めればいいかわからない方も多いのではないでしょうか。
ここでは、腸活の正しい始め方を解説していきます。
食生活の見直しや運動を取り入れるなど、具体的なステップを1つずつ紹介していくので、できることから毎日の生活に取り入れてください。
ステップ1:食生活の見直し
腸活を始める最初の一歩は、食生活の見直しです。腸内環境を整えるためには、善玉菌の量を増やすことを意識してみてください。善玉菌を増やすためには、善玉菌が含まれる食品や善玉菌のエサとなる食品を摂取することが重要です。
例えば、以下の食品を食事にプラスしてみましょう。
POINT
【善玉菌を増やすためには】
善玉菌が含まれる食品
発酵食品(ヨーグルト・納豆・チーズ・漬物)
善玉菌の栄養となる食品成分
オリゴ糖・食物繊維(大豆・たまねぎ・ごぼう・にんにく・アスパラガス・ねぎ・バナナなどに多く含まれる)
腸内環境を整える食材はたくさんありますが、いきなりすべてを取り入れる必要はありません。まずは、普段の食事に腸内環境に良い食材を1つ取り入れてみましょう。
個人差はありますが、腸活の効果を感じられるまでに2週間程度かかるといわれているため、無理せずできる範囲で続けてみてください。
ステップ2:運動を取り入れる
毎日の生活の中で運動を取り入れると、腸が刺激され、お通じの悩みの解消が期待できます。特に、上半身と下半身をつなぐ腸腰筋は、腰骨と太ももの内側をつないでおり、腸のすぐ近くを通っている筋肉です。
腸腰筋が硬くなると腸の動きが妨げられ、お通じの悩みの原因にもつながります。まずは、短時間のウォーキングや踏み台昇降など、軽度な運動から始めましょう。
リラックスすると腸を動かす神経が活発になるため、ストレッチやヨガなどがおすすめです。毎日少しの時間でも良いので、からだを動かす習慣をつけましょう。
ステップ3:マッサージで腸を元気に
マッサージして、腸に直接刺激を伝えるのもおすすめです。腸のマッサージは、腸の動きを活性化させ、お通じを促す効果が期待できます。
例えば、「の」の字マッサージがあります。「の」の字マッサージのやり方は、以下の手順を参考にしてください。
POINT
【「の」の字マッサージ】
1.おへそから3cmほど右下を両手の指で押さえる
2.1の場所から大腸の流れに沿って、ゆっくり時計回りに「の」の字を描くように10回マッサージする
ゆっくりと深呼吸をしながら行うと、よりリラックス効果が高まります。
決して強く押さえすぎず、痛みを感じた場合には無理にマッサージしないように注意してください。
ステップ4:生活習慣の見直し
腸活のためには、自律神経を整える必要があります。自律神経は、私たちのからだの活動を無意識にコントロールしている神経です。この自律神経が乱れると、腸の働きも悪くなり、お通じの悩みやおなかがゆるくなるといった症状を引き起こす可能性があります。
自律神経を整えるためには、規則正しい生活を送ることが大切です。具体的には、睡眠時間をしっかりと確保し、バランスの取れた食事を心がけることが挙げられます。また、適度な運動やリラックスできる時間を設けることも効果的です。
お通じ悩み解消
腸活により腸内環境が整うと、お通じの悩み解消につながります。なぜなら、善玉菌の働きにより腸のぜん動運動が活発になるからです。
善玉菌を増やして腸内環境を良くするために、特定のビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌(プロバイオティクス)を積極的に摂取すると良いでしょう。善玉菌は、以下のような食品に含まれています。
POINT
【善玉菌を増やすためには】
・ヨーグルト
・甘酒
・納豆
・ぬか漬け
・キムチ
・味噌
・塩麹や醤油麹
摂取した善玉菌は一定期間腸内に留まりますが、ずっと腸内に存在するわけではありません。そのため善玉菌の摂取は、毎日継続して行うことが大切です。善玉菌の多くは熱に弱いため、加熱せずそのまま食べると良いでしょう。
腸内環境を整えるために、善玉菌の栄養となる「プレバイオティクス」を積極的に取り入れることも大切です。プレバイオティクスに該当する食品成分としてオリゴ糖や一部の食物繊維があげられ、以下の食品に含まれています。
POINT
【プレバイオティクスに該当する食品】
・オリゴ糖:はちみつ・バナナ・玉ねぎ
・水溶性食物繊維:海藻類・こんにゃく・果物
・不溶性食物繊維:穀類・豆類・きのこ類
これらの食品に含まれるプレバイオティクスは胃や小腸で消化・吸収されず大腸まで届いて善玉菌の栄養となります。
また、プロバイオティクスとプレバイオティクスの組み合わせを「シンバイオティクス」といい、一緒に摂取すると相乗効果があるため、より腸内フローラが整いやすいと言われています。例えば、ヨーグルト(プロバイオティクス)とバナナ(プレバイオティクス)を一緒に食べるイメージです。
1回の食事ですべての食品を取り入れる必要はありません。自分が続けやすい食品から少しずつ始めてみましょう。
今日から腸活習慣を始めよう!
腸活は、お通じの悩みを解消したり、おなかの調子を整えたりするためだけでなく、私たちの健康そのものを支える重要な生活スタイルです。
腸活を始めるには、善玉菌を増やす食物繊維や乳酸菌を豊富に含む食品を積極的に取り入れるなど、食生活の見直しから始めましょう。また、ウォーキングや腸のマッサージを取り入れることも、腸に直接刺激を与えるためおすすめです。
腸活は一朝一夕に効果が出るものではありません。毎日継続してできることから、少しずつ始めてみるのがおすすめです。腸活を通じて腸内環境を整えることで、お通じの悩みやからだの抵抗力を高めるなど、嬉しい効果が期待できるでしょう。