2011年09月27日 お知らせ

学習院女子大学・国際文化交流学部品川教授と森永乳業が、親子の味覚について共同実験を実施

「味の記憶」の蓄積が味覚形成に影響していることが判明
日頃のちょっとした意識・行動で、今からでも味覚は向上できる! “味覚向上5か条”を提言


森永乳業株式会社(本社:東京都港区)は、学習院女子大学 国際文化交流学部の品川明教授と共同で、小学校5~6年生(男女)とその母親52組104名を対象に、味覚に関する実験を実施しました。
今回の実験は、基本五味(甘味、塩味、苦味、酸味、旨味)の判別レベルは母子で違いがあるのか、また味覚の鋭敏さの差異の背景にはどのような要因があるのかを探ることを目的としています。

 味覚実験では、森永乳業の味覚研究の知見を活かして基本五味それぞれに複数の濃度サンプル(5段階)を用意。対象者がどの程度の濃度で味を判別できるかを測定しました。実験結果から、母子の判別レベルの平均値では五味すべてにおいて母親が子どもを上回ること、さらに判別レベル上位者と下位者には日頃の食生活に違いがあることが明らかになりました。この結果について品川教授は、次のようにコメントしています。
「味覚を決める要素には、“味の記憶”が大きく作用していることがわかります。母子の差は、年を重ねるごとに、さまざまな味を経験していることが結果に表れたのだと考えられます。味覚は、『食べることで心が満たされる』という生活の質(QOL)向上だけでなく、体に必要なものを摂取し悪いものを避ける、舌の“センサー”機能にも関係しており、健康維持のためにも重要な要素であるといえます。特に子どもの味覚はまだ未成熟なため、今後の食への向き合い方が成長を大きく左右します。ちょっとした意識や行動で味覚は向上しますので、“味覚向上5か条”(後述)に早急に取り組むことをおすすめします。」

森永乳業では、「“おいしい”をデザインする」というブランドスローガンのもと、主観性の強い「おいしさ」を客観的に評価するために、人の味覚の持つ可能性に着目し研究を重ねてきました。「風味パネルマイスター制度」は、厳しい味覚テストを通じて優れた“センサー”の持ち主を発掘し、その能力を品質管理やおいしい製品づくりに活用する、業界でも独自の社内資格制度です。人間が感じる限界濃度での風味判別や、わずかな風味の差の識別を行う味覚テストに合格した社員は「風味パネルマイスター」に認定され、品質の維持管理機能の一端を担っています。マイスターは日々自身の“センサー”をみがき、万が一の場合には製品出荷の可否を工場長に提言するなど、品質に関する大きな権限と責任を背負っています。
森永乳業は当制度を通じて、今後も安心とおいしさの提供に努めてまいります。なお当社では10月3日(月)より東京多摩工場の見学にお越しの方を対象に、風味パネルマイスターの認定試験のダイジェスト版を体験いただける、「風味パネルマイスター体験」を開催する予定です。


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